市販の小袋豆(小豆・ささげを除く)には、一般に「一晩水に浸ける」と表示されています。
豆を上手に、むらなくゆでるには、また、ゆで時間を若干でも短かくするには、水浸けした方がよいでしょう。
しかし、一晩といっても長く浸けるとふやけすぎる場合もあるので、次を参考にして下さい。
豆は洗って水をきり、鍋に入れる水の分量は豆の4~6倍が目安です。
1. 水浸けしてからゆでる
(白花豆、紫花豆、青えんどう、赤えんどう、ひよこ豆、大福豆 など)
水浸けの時間は、春・秋は3~4時間くらい、夏は気温、水温が高いのでやや短めの時間にし、冬は気温、水温も低く戻りがおそいので半日くらいです。
長すぎる水浸けは皮がさけて、かえって煮えむらになりやすいので注意します。
2. 保存状態によって水浸けしてからゆでる豆
(金時豆、虎豆、うずらまめ、手亡 など)
手持ちで保存状態の良いものは、洗ってすぐゆでてもよいでしょう。
少し保存期間が長いものは1~2時間、水浸けしてからゆでます。
3. 洗ってすぐゆでてよい豆
(あずき、ささげ など)
豆をゆでる時は、まず鍋を選ぶことが大事です。
乾燥している豆は固くしまっているので、鍋の厚さによって火の当りが異なってきます。
アルミ鍋やステンレス鍋の薄手のものは、火の当りが強いので、鋳物の鍋や、無水鍋のような重みのある厚手のもの、輸入のホーロー鍋などをおすすめします。
豆の量と鍋の大きさは1カップの豆なら直径20cmくらい、2カップの豆なら20~22cm大がよいでしょう。
A. アクをゆでこぼす
白花豆、紫花豆、えんどうは、やや渋みがありますのでアクをとります。
水浸けしたまま中火にかけて煮立つのをまって、更に少し弱火にして5~6分煮立てます。
小さな泡のようなアクと色が出ますので、豆をざるにあげ、ゆで汁を捨てます。
再び豆の4~6倍の水と共に火にかけてゆで始めます。
他にあずきでお汁粉やあんを作るときも、保存期間の長いものは一度ゆでこぼすと、後味に渋みが残らずおいしく出来ます。
他の豆はゆでこぼす必要はありません。
B. 調理別にゆでる
サラダや炒め物にする豆は皮がさけないようにゆでます。
洗った豆、水浸けした豆はふたをしないで中火にかけてください(水加減は豆の4~6倍)。
煮立ってきたら”さし水”をします。1/2~1カップくらいです。
再び煮立ったらふたをして火を弱めて(ゆで汁が吹きこぼれない火加減)ゆでてください。
C. タイマーを使う
タイマーをかけておくと水分が不足したりした時や、火加減などのチェックにも便利です。20分単位でかけておくとよいでしょう。
金時豆、虎豆、うずらまめなどは30分くらいで、えんどうは40分くらいでゆであがります。
時間がかかる大粒の豆などは、60~80分でゆであがります。
指先でつまんで軽く押して中心に芯がなく皮がさけないようにゆでます。
一般的な煮豆(甘煮)にする豆はもう少しゆでます。
少し皮がさけるくらいにゆでると甘みがなじんで豆の旨みが堪能できます。
豆は加熱したものは保存がきくので、2カップ(市販袋1袋分)くらいゆでて、冷めてから、密封容器(またはビニール保存袋)に汁と豆を分けて入れ、日付を書いたシールを貼って冷凍保存します。
夏は10日間くらいで食べきり、他の季節は20日間くらいで食べましょう。
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